世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2024 」6月4日から開催 出展社数は過去最多、ロボットやIT活用提案も多数展示

日本食品機械工業会は、2024年6月4日~7日までの4日間、東京ビッグサイト 東展示棟全館にて世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2024」を開催する。47回目となる今年はテーマを“Breakthrough FOOMA”と掲げ、出展社数は過去最多となる982社で展示ソリューションは5,000を超える規模となる。

FOOMA JAPAN 2024では、追加の新企画として農林水産省による特別セミナーや展示コーナーにて、食品製造業における労働生産性の現状を概観し、ロボットやITを活用した生産効率化に貢献するスマート化技術を紹介する。もう1つの新企画は、みんなで応援!にっぽんの食をテーマに「知ってください!北陸4県の食品産業のいま」、「応援しよう!北陸の加工食品“北陸の食マルシェ”」、「食べて応援」など北陸の食を応援する活動を実施する。

FOOMA JAPAN 2024の新企画

1:農林水産省による3つの特別企画を実施

新追加企画として、農林水産省による食品製造業が抱えるさまざまな課題を解決していく為の貴重なセミナーや展示コーナーを設ける。

セミナー
農林水産省セミナー 『食品産業のスマート化の推進』
2024年6月4日 11:00〜12:00
定員95名(WEB事前登録)

農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課
原材料調達・品質管理改善室 室長
阿辺一郎 氏



食品製造業における労働生産性の現状を概観するとともに、ロボット・ITなどを活用した生産効率化に貢献するスマート化技術やそれを適用する上での食品の安全、国の関連施策を紹介する。


展示コーナー
農林水産省コーナー「食品産業のスマート化の推進」
(生産性向上と食品の安全)

人口減少や高齢化等に伴い、食品製造業においても生産性向上が求められている。

このコーナーでは、当室で近年、生産性向上のために取り組んできた実証事業の成果や、本年4月に策定した「食品製造現場におけるロボット等導入及び運用時の衛生管理ガイドライン」について紹介する。


海外市場セミナー
海外市場セミナー 『加工食品輸出の現状と支援策等について』
2024年6月5日 13:00〜14:30

講師:農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部
食品製造課 加工食品輸出班
吉田 課長補佐

加工食品は、生鮮食品に比べて賞味期限が長く、季節変動が少ないため周年輸出がしやすいほか、日本の高度な技術により、相手国の嗜好や生活スタイルに合わせて付加価値をつけて輸出することが可能である。農林水産物・食品の輸出拡大において有望分野である加工食品輸出について、現状や支援策等について紹介する。

2:北陸の食を応援する活動を実施


「この時、この場で、北陸の食品産業のいまを知り、北陸の食をみんなで応援しよう!」を合言葉に、一般社団法人日本食品機械工業会が主催となり全国商工会連合会、株式会社ビッグサイトサービスの企画協力のもと「北陸の食 応援コーナー」をFOOMA JAPAN会期中に開設。

北陸の加工食品の紹介から北陸の海の幸、山の幸、郷土料理が詰まったお弁当を購入して北陸を応援する。

FOOMA JAPAN 2024の主な特色・見どころ

過去最多の982社が出展!食品製造に関わるすべてのソリューションが集結

食品製造に関わる全てのソリューションが揃うFOOMA JAPANは、食品製造に関わる課題を解決する場として、毎年10万人規模が来場し、過去最多の982社(2024年5月20日現在)が出展。そのうち119社の企業が初出展となる。


昨年と比較して、食品製造・加工分野、包装・充填分野そしてロボット・IT・IoT・フードテック分野、環境対策・省エネ・リサイクル分野の出展社が増加傾向にあり、関心の高さがうかがえる。



スタートアップゾーンは30社に拡大し、 新たに15社のフロントランナーたちが登場


2022年から3年連続の開催となる「スタートアップゾーン」は、スタートアップ企業、ベンチャー企業、研究機関が共創・協業相手や、投資パートナーと出会い、新ビジネスを始める交流の場として成長。

テーマは「新たな食のカタチを共に創ろう」とし、全30社のうち新たなイノベーター15社が出展する。

スタートアップゾーン ピッチプレゼン タイムスケジュール


会期中スタートアップゾーンでは、最新製品・サービスのピッチプレゼンを実施。革新的なアイデアを持つスタートアップ企業26社によるピッチプレゼンに参加することが可能となっている。

第3回FOOMAアワード2024 会期初日に最優秀賞など受賞製品を発表


食品機械の技術研究・開発の促進およびその技術の普及を図り、優秀な食品機械・装置を広く食品産業界に周知することを目的として2022年に設立したFOOMAアワード。

今年で3回目となるFOOMAアワードでは、応募数28件の中から6製品が最優秀ノミネート製品に決定。最優秀賞ならびに受賞製品はFOOMA JAPAN 2024会期初日である2024年6月4日の表彰式で発表する。最優秀ノミネート製品は会期初日より「FOOMAアワードコーナー」にて紹介される。

第3回 FOOMAアワード 2024 概要

名称 第3回FOOMAアワード2024
目的 日本食品機械工業会は、優秀な食品機械・装置を顕彰する表彰制度『FOOMAアワード』を2022年に創設しました。食品加工機械産業界は、我が国だけでなく世界における多様な食文化の一翼を担う産業です。私たちは当表彰制度を通じ、食品機械の技術研究・開発の促進及びその技術の普及を図るため、優秀な食品機械・装置を広く食品産業界に周知し以て、食品産業界における生産性の向上、省人化などの様々な課題の解決、新たな食品開発への貢献、ひいては食文化並びに食品安全の一層の向上に資することを目的とします。
応募資格 :FOOMA JAPAN 2024出展社で応募製品を製造し、かつ展示会期間にわたり製品を展示する企業。
展示会場に実機展示出来ない製品(プラント設備、製造ライン等)については 製品を説明する展示物(例:パネル、動画等)でも可能です。
応募対象製品 ・食品を製造・加工する機械、装置及び製造ライン。
・食品製造ラインに組み込まれる関連機械(包装機械、自動搬送システムなど)。
・食品製造プロセスに使用される計装・附属機器。
・食品製造を支援する各種システム(通信、管理システムなど)。
ただし、販売開始後おおむね10年以内の製品に限ります。
賞の種類 最優秀賞、優秀賞、FOOMAアワード審査委員会賞
審査 第三者の有識者により構成された「FOOMAアワード審査委員会」によって、実施します。



第3回 FOOMAアワード2024 最優秀賞ノミネート製品


展示会のDX化に取組み、ITを活用した課題解決加速サービスを来場者に提供

1:来場者一人一人に「FOOMA ID」を発行
FOOMA IDひとつで様々なサービスを便利に利用することができるようになった。次年度に来場登録する際も、FOOMA IDひとつで簡単に登録することができる。

2:来場者と出展社のつながりを生む「FOOMA IDリーダー」と「来場者マイページ」

来場者と出展社を繋ぐサービスとして来場者はクイックパスの二次元コードを出展社のスマホで読みとってもらうだけで、出展社とのコンタクト履歴が来場者マイページで閲覧でき、興味ある出展社や製品情報を来場者マイページで閲覧・保存ができる。(※全出展社にIDリーダーアプリを無償で配布)


3:FOOMAアプリ
アプリ上でセミナー受講登録をはじめ、出展社検索や全ホールブースマップなど便利な機能が満載されている「FOOMAアプリ」。今年は新機能としてアプリとPCが連動し、WEBサイトから「マイマップ」登録ができるようになった。


4:食品製造自動化相談サービスFOODTOWN

業界に特化した自動化の課題解決プラットフォーム「FOODTOWN」。自動化アドバイザーが相談に応じ、最適な装置の提案から導入までをサポート。WEBサイト FOODTOWNでは、AIによる製品検索で最適製品を探すことも可能。


5:公式YouTubeチャンネル FOOMA JAPANチャンネル開始

FOOMA JAPAN 2024の情報やプロモーションムービー、食品機械、会期中の様子などを公開する。

サスティナブルな展示会への取組み ~展示会で発生した生ごみの再資源化を会場内で実施~

FOOMA JAPANではSDGsの取り組みの一環として、持続的に発展可能な展示会を目指し生ごみの再資源化に取り組んでいる。今回、FOOMA JAPAN 2024の会場で発生した生ごみの一部をバイオコンポスターで処理し、生成物を土壌改善に役立てる。

場所 第1ホールクラックヤード(FOOMA東京バル内)
協力 ヤンマーホールディングス株式会社
日時 2024年6月4日〜6日 10:00~17:00
2024年6月7日 10:00~14:00


地元から世界まで、すべての味がここに集合する「FOOMA東京バル」


2023年に続き江東区の名店が再集結する「FOOMA東京バル」を今年も開催。江東区のソウルフードである深川めし、人気のクラフトビール、話題の逸品など江東区の”今”が集まる。

今年は「るーくる@FOOMA-江東区内障害者施設 自主生産品販売コーナー-」を開設。普段江東区役所などで販売している障害者通所施設で自主生産しているお菓子や軽食を販売する。

更には台湾やシンガポールなどのアジア圏、北米南米などの世界各国の屋台料理を提供する全国で引っ張りだこのバラエティーに富んだキッチンカーも出店。来場者の投票によって決まるキッチンカーグランプリも昨年に引き続き開催する。

フードテックセッションを始めとした注目のセミナー開催

FOOMA JAPAN 2024では、会期中ここでしか得られない貴重な情報をお届けする特別セミナーを開催する。新規ビジネス展開のヒントや生産性向上につながるノウハウを提供し、発展へと繋げる。

フードテックセッション

「日本発のフードテックを世界に~食の最前線・食産業のグローバル化」
2024年6月4日 13:30〜16:00
定員150名(WEB事前登録)

食に起因する社会課題はパンデミックや紛争を経てさらに深刻化している。一方で多様な価値観が浸透する中、食の多様な価値・食の選択肢への注目が高まっている。CES2024では家電・サービスがAIを通じて劇的に進化する未来が明らかになる中、食は生活を豊かにする最重要な体験であり、食農の持続可能かつ豊かな未来を我々自身が描くことが鍵を握る。そのためには先端技術に加え、我が国が誇る技術・食に関わる技・文化を理解することが重要だ。日本に残された重要産業である食の可能性を開放するために何をすべきか、食産業のグローバル化に向けて取り組むべきテーマ・アクションについて、食の進化の最前線を伝えつつ議論する。

スケジュール

Session 1
フードテック~グローバル最先端トレンド


株式会社UnlocX 代表取締役CEO / SKS JAPAN Founder
田中宏隆 氏

Session 2
パネルディスカッション 「日本発のフードテックを世界に!」




Session 3
トークセッション「FOOMA×SKS JAPAN~日本企業がグローバルにいくために必要なものは何か?」



Interactive Session

来場者参加型企画「食品製造ライン自動化推進プロジェクト」
2024年6月5日 10:30〜12:00
定員150名(WEB事前登録)

FOOMA JAPAN 2022、FOOMA JAPAN 2023で開催したプロジェクトにおける聴講者アンケートや聴講者からの意見を踏まえて、目指すべき近未来製造ラインの方向性を提示するとともに、食品製造ラインの自動化を推進するためにすべきことについて、川村先生がモデレーターとなり会場の皆様と共に討論する。


立命館大学 グローバル・イノベーション研究機構 特別招聘研究教授
株式会社チトセロボティクス 副社長
川村貞夫 氏


FOOMAビジネスフォーラム キリン「伝説のヒットメーカー」が伝えるヒットの極意~商品はつくるな市場をつくれ~
2024年6月5日 16:30〜12:00
定員140名(WEB事前登録)

「伝説のヒットメーカー」として、 「麒麟淡麗<生>」、「キリンチューハイ氷結」シリーズ、「キリンFREE」など数々のヒット商品を生み出してきた和田徹氏。「千に三つ」、「一生涯一ヒット」といわれる食品・飲料業界にあって空前のヒット商品を連発してきた同氏が、33年余にわたる0→1(ゼロイチ)の新市場・新規ビジネス創造、ブランドマーケティング手法などイノベーターとしての知見を活かした商品づくりの極意について語る。

元キリンビール株式会社 マーケティング部 エグゼクティブ・フェロー
和田徹 氏


機関誌「ふーま」連載企画 テーブルトーク公開取材
2024年6月7日 13:00〜13:40
聴講無料/先着順(当日整理券配布)

1994年のCDデビュー以来「CANDY GIRL」「LOVE2000」「SAMURAI DRIVE」等、聞くと元気が出るポップな楽曲を多数リリース。アーティスト活動と並行してモデル・タレント活動、アパレルや美容ケア商品、健康食品のディレクションに携わるなど多方面で活躍中。私生活では和食好きで4児の母として子育てにも奮闘するhitomiさんに、体調維持の秘訣や食育、パワーの原動力である食について話を聞く。



アーティスト
hitomi 氏

FOOMA JAPAN2024 開催概要

名称 FOOMA JAPAN 2024
FOOD PROCESSING TECHNOLOGY EXPO
目的 食品機械・装置および関連機器に関する技術ならびに情報の交流と普及をはかり、併せて食品産業の一層の発展 に寄与することとし、「食の安全・安心」に関心が高まる中、食品機械の最先端テクノロジー、製品、サービスを通して、「食の技術が拓く、ゆたかな未来」を提案する。
会期 2024年6月4日~7日
午前10時~午後5時
会場 東京ビッグサイト 東展示棟(1~8ホール)
(会期中は無料シャトルバスを運行。りんかい線「国際展示場駅」⇔「東京ビッグサイト東7・8ホール前」)
規模 982社/(35,479㎡)(2024年5月20日現在)
※出展社数は共同出展社を含む
来場者数 106,104名(2023年 開催実績)
入場 完全来場事前登録制
※未登録の場合は、1,000円(税込) 
テーマ Breakthrough FOOMA
主催 一般社団法人 日本食品機械工業会
後援 経済産業省、農林水産省、厚生労働省、日本貿易振興機構(順不同・予定)


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ロボスタ編集部

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