近接覚センサーのThinker、設立2年で資金調達が累計6.8億円に到達 常識を覆す技術で製造現場へロボットハンド導入の道筋を示す

「指先で考えるロボットハンド」で製造現場の革新に取り組むThinkerは、資金調達累計額が2022年8月の設立以来、約2年で6.8億円となったことを明らかにした。


各方面から高く評価

約2年で6.8億円の資金調達を行えたのは、Thinkerが独自に開発した近接覚センサーによって、従来は克服が困難とされてきたセンシングの死角を補ってロボットハンドの対応力を飛躍的に向上させたこと。かつ投資コスト・運用コストの両面で大幅軽減を実現し、幅広い製造現場へのロボットハンド導入の道筋を示したため、各方面から高く評価された結果とThinkerは説明をしている。

Thinkerの近接覚センサー

近接覚センサーはThinkerが独自に開発した、カメラを用いることなく、赤外線とAIを組み合わせた独自の高速・高分解能なセンシングによりモノの位置と形を非接触かつ高速に把握できるセンサー。これにより、従来の産業用ロボットでは難しいとされていた鏡面・透明物質の取り扱いや、現場環境に応じた臨機応変なピックアップが可能となり、ロボットハンドによるピッキングの可能性を飛躍的に広げることができる。






また、ティーチング(ロボットに作業を教え込む工程)の時間や労力を大幅に軽減できることから、これまでとは異なる領域でのロボットハンドの活用も期待されている。2023年8月の量産サンプル提供開始以来、800社を超える引き合いがあり、現在は60社を超えるパートナー企業とともに実証評価に取り組んでいるほか、一部の企業では量産工程における試験導入も始まり実装への準備が進んでいる。






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株式会社Thinker

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ロボスタ編集部

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