約50体のアンドロイドが展開、万博シグネチャーパビリオン「いのちの未来」スペシャル動画公開へ 石黒教授・マツコさん・有働さんが出演

2025年4月13日から 10月13日まで開催している大阪・関西万博では、万博のテーマ事業のプロデューサー、石黒浩氏(大阪大学教授、ロボット学者)がプロデュースするシグネチャーパビリオン「いのちの未来」では、歴史と化学と技術を俯瞰し、これからのいのちについて考えたパビリオンを制作して展開している。パビリオンのテーマは「いのちを拡げる」。

展示の中、50年後の2075年の世界では“マツコロイド”が登場する。そのヒューマノイドのモチーフであるマツコ・デラックスさん本人と、同じく2075年を案内するロボットの声として出演した有働由美子さんが、完成直前のパビリオンを訪れ、これからのいのちについて語り合ったスペシャル動画が、2025年4月25日に公開されることが発表になった。

また、2025年4月26日と27日に日本テレビ系列「シューイチ」で、「いのちの未来」パビリオン来館の放映も決定している。


「いまの自分に問われている感じ」(有働さん)

完成直前のパビリオンを訪れた二人は、展示された50年後の世界における「いのちの選択」について、自身に問いかけられると感じる有働さんと、展示を見て改めて人間の特徴を知識欲や欲望だけでなく“情(なさけ)”が加わるのが人間で、自分たち三人は情が薄いからアンドロイドに近いかも(笑)と語るマツコさん。

パビリオンでは、土偶や文楽人形そしてアンドロイドへと人形にいのちを写して来た歴史を示す展示に始まり、50年後の未来の世界を追体験出来る展示、そして最後に1,000年後のいのちをイマジネーションした展示の3部構成から成る。 

「科学者の人って観念的というか宗教的というかになってゆくよね それがすごく面白いと思う」とマツコさん。それぞれの“いのち”をどう考えるか、どう捉えるかを模索する鼎談となった。

スペシャル動画は2025年4月25日に公開され、2025年4月26日・27日に日本テレビ系列「シューイチ」で「いのちの未来」パビリオン来館の放映が決定している。


シグネチャーパビリオン「いのちの未来」概要紹介

石黒浩プロデューサーからメッセージ

©FUTURE OF LIFE / EXPO2025

石黒浩さん

人間は動物としての生物的進化だけでなく、科学技術による進化の方法を持つ。それが人間を人間たらしめている。これからの人間は、さらに科学技術を発展させ融合しながら「いのち」の可能性を飛躍的に拡げ、その多様な価値観と幸福感で人間自身や人間社会、 そしてそれを取り巻く環境や生態系を自らが設計していく。

本パビリオンは、「いのち」の新たな在り方を展示することで、忘れがたいいのちの体験をお届けします。



【プロフィール】
ロボット学者。大阪大学大学院基礎工学研究科教授(大阪大学栄誉教授)、ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)、ムーンショット型研究開発制度プロジェクトマネージャー、AVITA株式会社代表取締役社長。遠隔操作ロボット(アバター)や知能ロボットの研究に従事。


パビリオン建築と展示空間

「いのちの未来」パビリオン外観 ©FUTURE OF LIFE / EXPO2025

外壁を水が流れ落ちるパビリオンには、先端技術を駆使した約50体のアンドロイド・ロボット・CGキャラクター等のアバターがおり、展示空間には約30体が出演している。


Zone2 50年後の未来 ©FUTURE OF LIFE / EXPO2025

Zone3 1000年後のいのち”まほろば” ©FUTURE OF LIFE / EXPO2025

パビリオンの展示空間は3つのゾーンで構成されている。

導入部となる「いのちの歩み」ゾーンでは、太古の昔から現代に至るまで、日本人が「モノ」にいのちを宿してきた歴史を展示している。続く「50年後の未来」ゾーンで展開されるのは50年後の未来。人間がアンドロイド達と共存し、高度な技術を用いたさまざまなプロダクトを活用しながら暮らす様子を、物語の中に入って追体験できる。「1000年後のいのち“まほろば”」ゾーンでは、1000年後の世界をイメージした音と光に包まれた幻想的な空間の中で、科学技術と融合し、「からだ」の制約から解き放たれた1000年後の人間と出会うことができる。


ヤマトロイド ©FUTURE OF LIFE / EXPO2025

ペトラ(中央)、プニカ(左)、パンジー(右) ©FUTURE OF LIFE / EXPO2025

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ロボスタ編集部

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