AI×ロボティクスで自動運転 エイトノット製自動航行船が大崎上島町で第2弾の試験運航開始 初回は利用者の約7割が満足

株式会社エイトノットは、広島県豊田郡大崎上島町において、同社の自律航行プラットフォームを搭載した自動航行船による旅客輸送および商品宅配サービスの試験運航を2025年7月25日から再び実施すると発表した。同社が大崎上島町における同様の取り組みに参加するのは2回目。2025年1月から3月にかけても自動航行船の試験運航に協力していた。


自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」を搭載

今回の試験運航は、7月25日から10月20日まで、大崎上島町と竹原市を結ぶ航路で実施される。運航は曜日限定で行われ、夜間便・早朝便による旅客輸送のほか、生活協同組合ひろしまと連携した離島住民への物流サービスを提供する。

利用する船舶は、AIとロボティクスを活用した同社開発の自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」を搭載した「スマート海上バス ゆき姫」となる。このシステムは、目的地への自動運航、障害物回避、離岸・着岸を実現することで、運航安全性向上や船員の労務負荷軽減などを実現する。



利用者の約7割が満足、本格導入時の利用意向も約8割

大崎上島町では、フェリー運航時間外の交通手段が限られているため、自動運航型の旅客・貨物輸送サービスは、地域住民の利便性を大幅に向上させる。また、生協の宅配サービスを拡大し、商品を二次離島である生野島まで届けることにより、住民の生活環境も改善する。

今年1月から3月にかけて行われた初の試験運航では、利用者の約7割が満足と回答し、本格導入時の利用意向も約8割と好評を得ている。生野島への宅配サービスについても、全世帯が生協組合員となってサービスを利用し、運航期間内はすべての配送日に注文が発生した。


2027年に北米市場へ進出予定

エイトノットは、大崎上島町でのプロジェクトを通じて、自動航行船舶の導入が地域住民の生活に与える効果を検証しながら、さらなる技術の発展と社会実装に繋げていく方針。今後も自治体や民間企業と連携し、海上交通の効率化と住民生活の向上に寄与するため、持続可能な海上交通インフラの拡大を目指すとしている。

同社の自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」は、国内での実装を着実に増やしており、2027年には北米市場への進出を予定している。

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ

PR

連載・コラム

チャンネル登録