AIロボットアーム「myCobot 280 RDK X5」など販売開始 スイッチサイエンス

株式会社スイッチサイエンスは、Elephant Robotics社のAIロボットアーム「myCobot 280 RDK X5」と同社のアクセサリ新製品3種を、2025年10月2日(木)より販売開始すると発表した。

 

高性能AIチップ搭載の小型協働ロボット

「myCobot 280 RDK X5」は、小型で軽量な協働ロボットとして設計されている。6軸の可動域を持つロボットアームでありながら、高い精度を実現し、様々な場面での利用が可能だ。

最大の特徴は、最近発売されたD-Robotics社のRDK X5を搭載していることだ。これにより最大10TOPSの演算能力を備え、Transformer、RWKV、Occupancy、Stereo Perceptionなど、最新のアルゴリズムを含む複雑なモデルをローカルで実行できる。

 

 

■myCobot 280 RDK X5の仕様
・D-Robotics RDK X5 8GB搭載
・ATOM Matrix搭載(アーム先端部)
・軸数:6軸
・ペイロード:250 g
・アーム長:350 mm
・作業半径:280 mm
・精度:±0.5 mm
・重量:860 g

 

 

 

多様なアクセサリで用途を拡張

同時に販売される3つのアクセサリにより、ロボットアームの活用範囲が大幅に広がる。
 

「myCobot 280/myPalletizer/mechArm用5本指ロボットハンド」

3Dプリント製の5本指ロボットハンドだ。myCobot 280シリーズ、myPalletizer、mechArm 270シリーズなどに対応している。ギアとリンク機構による駆動で、20~45mmの範囲で物体を把持可能。最大把持力は約100gで、シリアル制御に対応している。小型の立方体や球体、細長い物体の把持に適しており、教育・研究現場での実験や学習に活用できる。

 

 

「myGripper F100」

ロボットアーム用の力制御グリッパーだ。myCobot 320シリーズやMercuryシリーズで利用可能で、MODBUS-RTU、IO信号、物理ボタンによる操作にも対応しているため、一般的なロボットアームにも幅広く使用可能。

シンプルで堅牢な設計ながら、研究用途から産業応用まで対応可能な高性能グリッパーとなっている。物体の形状に柔軟に追随し、確実に把持できるため、ユーザーは操作そのものに集中できる。把持位置・速度・力を制御できるだけでなく、選択状態や対象物のサイズを検出することも可能で、多様な作業シナリオに適応する。

繰り返し精度は±0.5mmを実現し、安定した高速動作に対応。取り付けはM8-8PINコネクタとねじ固定方式を採用し、数分で簡単に装着できる。PythonやROS、RVizに対応しており、プログラミングやシミュレーションを直感的に行うことができる。動的トルク制御によって重量やサイズに応じた力加減が可能で、最大500gまでの物体を柔軟かつ安定して把持できる。

 

 

「ultraArm P340用 J4 Servo クイックサーボ」

UltraArm P340のJ4関節(先端部)に取り付け可能な、軽量かつ高精度なサーボモーターだ。ロボットアームの自由度を拡張し、より複雑で精密な動作制御を実現。

パルス信号によるフィードバック制御に対応し、最大0.001mm単位での位置決めが可能なため、高精度な位置制御が求められる用途に最適だ。pymycobotライブラリを用いることでPython環境から直接制御でき、研究や開発における柔軟なプログラミングをサポートする。

取り付けも容易で、クイックチェンジ機構により上から差し込むだけで装着可能。コネクタを接続すればすぐに使用でき、実験や作業環境への導入がスムーズに行える。

 


 

Maker Faire Tokyo 2025で実機展示

「myCobot 280 RDK X5」は、2025年10月4日(土)、5日(日)に東京ビッグサイトで開催される「Maker Faire Tokyo 2025」にて、動作デモを展示する予定だ。

販売はスイッチサイエンスのウェブショップにて行われる。

 

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杉田 大樹